full

FUUR0早川さんと出会ったのは、
FUUR0で開催された陶芸家 庄司千晶さんの個展で、
什器制作等を展示協力させていただいた際でした。

「今度、佐々倉さんの作品のお話しも聞かせてください。」

その日、FUUR0近所の喫茶店に姉を呼び出し、
興奮しながら報告した事、姉との会話、
その風景を鮮明に思い出します。

「2年後になりますが、個展をやっていただけますか?」

日を改め、ギャラリーで丸1日、支離滅裂でとりとめない私の話を
じっくりと聞いてくれた後、そう言ってくださった早川さん。
当時、私は作品の方向性も定まらないまま、
ただただ「東京で個展をしたい!」と言いながら迷走していましたが、
それからは、自分の中で、gallery FUUR0が
灯台の様な存在になっていました。

今回で4度目の展示となります。
迷走は今も変わらずですが、
そして、悪習慣も変わらないままですが、早11年。

タイトルにした「full」は、良い事も、悪い事も、
色々な感情が沸き立ち、胸がいっぱいになる感じと、
海の満潮時のはかり知れない力を重ねながら形にしました。
ご高覧いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

佐々倉 文